"物言わぬ臓器(肝臓)"のために著者は禁酒を勧められるが、「絶対禁酒」「暫くお酒は控え目に」「原則禁酒」「節酒」といった表現の多様さを見つけ出す。


そこで何とか飲酒の余地を見つけようとする自己の姿に気づく様子は、自然な気持ちをユーモラスに描き出しています。


取材対象は医師や多くの個性あるナースだけでなく、入院仲間の疾患との闘いや生き方に広がり、会話の機微も巧みに多くのエピソードを挿入しています。


医師やナース、入院仲間との共感が形成されていく様子は、心温まる読後感をもたらし、ナースの専門性がどのように生きた形で展開されるべきかのヒントを読み取ることがでいます。


まず、医療従事者の日々の患者との接触が患者の眼にどのように映り、どのように受け止められるかを語る『聖母病院の友人たち-肝炎患者の学んだこと』藤原作弥は入院生活をユーモラスなタッチで描き出す。


日本の高度経済成長期を取材競争で明け暮れた第一線の経済記者である著者は、慢性肝炎によって入院を余儀なくされるが、その好奇心と観察眼はそこに働くナースやシスター、そして入院仲間をとらえていく。


著者の妻も入院直前まで急性肝炎で入院しており、その経緯を織り交ぜながら、入院の日々のスケッチは進められる。

社会参加や政治の影響力の大きさは知っています。

だが、個人の問題を「社会問題」に一般化して、その人の顔が見えなくなるのでは、何の解決にもならないことも痛いほど知っているからだ。

私たちは、「個体」のみを変えようとする近代医療の方法論でもなく、「社会」を変えようという政治的方法論でもなく、「関係」を変えようとする。

フロイトが注目した、過去の人間関係ではなく、現在の人間関係の中に、その原因、誘因を見つけ出し、「関係」を変えることで解決していこうとする。

「社会」といった一般的問題にしてしまうのではなく、個人のまわりの具体的な人間関係を変えようとするのだ。

家族との関係はどうか?職員の関わりは?同じ部屋の老人との関係は?と考えていく。

「個体」とはこうした「関係の中の個体」であり、彼にとって、家族や職員や他の老人こそ「社会」なのではないか。

そうとらえたとき、私たちは、老人に対するアプローチのうちで、「個体」と「社会」の間に横たわっている広い領域を手にすることができる。

現場で、問題を個体に還元してしまえば、介護職は何もなすことがなくなってしまう。

それは、身体としての個体の専門家である医師か、精神としての個体の専門家である精神分析家に任せるしかないからです。

かといって、問題を社会に環元してしまっても、現場の介護職としての自分を喪失してしまう。

介護をやるより、政治活動をせねばならないという結論になるからです。

私たちは、個人の問題を、個体の「身体」とか「精神」に還元したりはしない。

もっとも、それが有効なときもあることは知っています。

医者に任せねばならぬときには任せればよい。

でも、それは考えられているよりずっと少ないはずだ。

同じように私たちは個人の問題を、「社会」へと抽象化したりもしない。

まず、老人の生後間もないころといえば、80年も90年も前です。

果たして彼らの母親がどんな育て方をしたか、知る人はいない。

いるとすれば本人だが、その本人は呆けているのだ。

さらに、その本人が意識化し、言語化せねばならないとくるのだから、話にもならない。

個体にも社会にも還元できない最近、特に哲学の世界から、精神分析に対する批判が起こっています。

彼らの主張は難解で、私に明解にわかるというわけにはいかないが、どうやらこういうことらしい。

ある個人がもっている問題は、個人の問題ではなく、社会や政治の問題でもある。

ところが、精神分析はその原因を個人の過去の人間関係にのみ押しこんでしまい、結果として、政治的抑圧に手を貸している、と。

これもわからないではない。

だが、ちょっと批判の視点が政治の側に寄りすぎてはいないでしょうか。

本来なら、口を通して世界と自分の関係を確認するなんていう課題はとっくに卒業して、より高度の発達課題に到達しているべきなのに、幼時に逆戻りしてしまった、というわけだ。

しかし、私たちはこれは「退行」ではないことを知っています。

なぜなら、私たちの関わっている老人の多くが、この「口唇期」にいるように思われるということだけで十分でしょう。

「口唇期」とはヒトの発達の、ある段階に登場する1時期ではなく、人間が世界との基本的信頼関係を失ってしまうような危機に登場する、人間の在り様の1つなのです。

だから、私はこれを「退行」と呼ばず、「回帰」と呼びたいと思う。

精神分析は個人の問題を、過去の人間関係、特に母子関係に求めようとする。

そしてそれを意識化し、言語化することで解決しようとする。

しかし、老人たちの"異食"を、「口唇期」への「退行」として、生後1年半までの母親の育て方に問題があるのではないか、と考えたところで、何の役にも立たない。

旧約聖書の、アダムとイブのエデンの園追放のエピソードは、個体発生の無意識的記憶を系統発生に投影したものだ、という解釈さえあるくらいです。

そんな大変なストレスの中で、外界と結びついているのは、何といっても口です。

生後間もない赤ん坊は、自分の口を通して、母親と、さらに外的世界と自分がつながっていることを確認し、落ちつくことができるのです。

基本的なストレスが老人を襲っているとすると、痴呆性老人の"異食"はこう考えられる。

彼らは、ちょうど、楽園から追放された赤ん坊のように、大変なストレスを抱えており、そのストレスは、かつて口を通して世界と自分を確認してきたときと同じくらい、基本的なものである、と。

フロイトやエリクソンならこれを「退行」と呼ぶところでしょう。

自分の実感から出発してしゃべる、というのが方法論だから、実感もしていないのに言うのは抵抗があるが、胎児は体温も一定で、栄養も胎盤から自動的に送りこまれるのだから、そういう表現がわからないでもない。

ところが、その楽園から追放される。

分娩です。

じつは、子どもはその楽園から出たくないのだ。

だから、人間の出産はあんなに時間がかかるのだとか、狭い産道を通るときに、人間の最初のトラウマ(精神的外傷)が生じるのだとか、それこそ「見てきたようなウソ」のような解釈がさまざまにあるらしいが、なにしろ胎内から出たとたん、自分で体温を調節し、呼吸をし、栄養を外部から摂取せねばならないのだから、これが大変なストレスであると言われれば、これもまたよくわかる話です。

血液が砂糖の多量摂取によって、酸性になると、一般的にはアルカリ性のミネラルが中和材料として使われる、との考え方ありますが、前述したように、血液中や骨の成分である炭酸カルシウムが分解してできる重炭酸イオンによって中和されるのであって、アルヵリイオン(アルカリ性をしめすミネラル)は血液中の中和とは関係がないのです。


したがって、酸性の血液を中和しようと思って、アルカリイオンと称するスポーツドリンクを飲んでも意味がないということになります。


このような意味で、清涼飲料水の飲みすぎは、"脱カルシウム現象"を促進させるばかりですから、このような、カロリーだけはあるが栄養のないエンプティーカロリーの食品も、極力ひかえるのが得策といえそうです。

おなかがすくとなぜか目につく食べ物屋の看板。


空腹・・・これは、食べ物に対する強い欲求を引き起こす"飢え"の状態です。


空腹の度合が強ければ強いほど、欲求が増すことはみなさんもご存じのことでしょう。


さて、それでは、空腹のときに車に乗ると、いつにもまして食べ物屋の看板に目がいくのはどうしてでしょうか。


これは、われわれ人間の持つ情報の受け取り方に関係してくるのです。


ちょっと説明してみましょう。


まず、外からのさまざまな刺激は、われわれの受容器(目や耳などの感覚器官)で受け取られます。


合宿免許取得中でも運転中の外部からの情報は、すべてここでキャッチされるわけだ。


そして、キャッチされた情報は、脳中枢部の情報処理器を通って意思決定され、各器官に情報に応じた命令を下すことになります。


しかし、受容器からの情報が、すべて意思決定のところまで到達するわけではない。


無数の情報の中から、中枢部の事情や欲求の強さなどによって取捨選択されるのです。


つまり、受容器までは無制限に情報が入力されるが、中枢器官からはその入個人の状態や条件によって情報が選ばれるわけです。


これは、中枢器官が主体性を持って情報を選んでいるということです。

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